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箱根美術館の紅葉

見ごろ到来の強羅にある「箱根美術館」に行ってまいりました。

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今年は10月の長雨の影響で、一斉に赤のもみじのだけではなく、黄、緑のなかに真っ赤な紅葉が見事です。

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200本のもみじと苔の庭。周囲の山々に囲まれたこの庭には四季折々の美しさがあります。

"きっと混んでいるでしょうね"と思い我が家からはバスを乗り継いで朝一番で行きました。11月は9時半開館なので10時前に行ったらもう行列ができていましたが、スムーズに入館でき、青空に映える紅葉を堪能し、本館では展示室に多くの窓があり、自然美と一体になった空間で作品を鑑賞できます。

"中世のやきもの"を中心に、縄文時代から江戸時代までの日本陶磁器が常設展示されております。

創立者・岡田茂吉(1882~1955)の「美術品は決して独占するものではなく、一人でも多くの人に見せ、娯(たの)しませ、人間の品性を向上させる事こそ、文化の発展に大いに寄与する」という精神のもとで生まれた美術館だからでしょうか、写真も撮れて"生活の芸術化"が感じ取れる親しみある美術館です。

箱根湯本駅からは登山電車で強羅駅まで。
またはバスで観光施設めぐりに乗り換えて「箱根美術館」前で下車。
今週末から来週いっぱいが見ごろでしょうか。

どうぞ、私の住む秋の美しい箱根にお遊びにいらしてください。

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投稿者: Mie Hama 日時: 08:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

映画「女神の見えざる手」

ワシントンの辣腕ロビイスト、エリザベス・スローン(ジェシカ・チャスティン)は自分の信じることに果敢に挑む。政府を陰で動かす、といわれる"戦略の天才ロビイスト"を見事に演じている。

でも正直に言って映画が始まった15分はあまりのテンポの速い演出についていけず、私の頭は混乱していました。

「何なの・・・これって!」状態でした。

でも気がつけば2時間12分のストーリーに引き込まれ、したたかな女性スローンに"あっぱれ"と拍手でした。

私がびっくりしたのは脚本です。何と初めて執筆した脚本が映画化され、もともとはイギリスの弁護士だったジョナサン・ペレラが映画学校などには通わず、手に入った脚本を片っ端から読み、そして学びこの作品を完成させたとのこと。

弁護士だった彼女はBBCのニュースで、不正行為で逮捕された男性ロビイストのインタビューに着想を得ての執筆だったそうです。そのロビイストを女性に置き換えた、その着想が素晴らしいです。

現代社会において女性が実際このような仕事の仕方がゆるされるのか・・・マシンガンのようにしゃべりまくり、何よりも大切なのは仕事、絶対に勝つ、「女性のステレオタイプを打ち壊すような物語を伝えられるなら、喜んで引き受けるわ」とジェシカ・チャスティンは語っています。

原題は「ミス・スローン」
エリザベスの人生は、仕事がすべて。パーティーに顔を出すのも、戦略の根回しや、裏事情をつかむのが目的。眠る時間がもったいないので、眠気止めの強い薬を飲む。私生活での交友はほぼゼロ。もちろん恋人もいない。男性への欲望は高級エスコートサービスで満たす。部下さえも裏切る、目的のためには。

全米500万人もの銃愛好家がいるといわれるアメリカ。その背景には政治の世界が大きく関わっていることが映画でよくわかります。私の全く知らない世界。作品自体はフィクションですが、実際のエピソードの数々がヒントになっているそうです。そして「アメリカの銃規制を実現するには、ミス・スローンが何人いてもたりない」と言われます。

監督・製作総指揮はジョン・マッデン。
「恋におちたシェイクスピア」(98)がアカデミー賞作品賞を受賞。そして私の大好きな「マリーゴールドホテルで会いましょう」など数々の名作を世に送り出している監督がこう述べています。

「がむしゃらで刺激的なエネルギーが爆発するように展開させる。そして、勝利への執着心からくる虚しさに主人公が気づいたとき、それまでのスピディーな流れを、均衝状態と沈黙で途切れさせるような作りをめざした。」と。

トップ・ロビイストを完璧に表現したファッションを見事に着こなしているジェシカ・チャスティン。

でも、私がとても印象深く感じた繊細な演技。
フッとした瞬間の表情、目の動き、人間味ある主人公を演じた彼女に堪能しました。

映画ですから、あまり詳しいストーリーは申しませんが、もしご覧になられたら『ラストシーン』の最後の最後に見せる目はだれに向けているのでしょうか?私なりに勝手に想像をしましたが、さて。

映画公式サイト
http://miss-sloane.jp

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投稿者: Mie Hama 日時: 08:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)

『人はなぜ旅に出るのか・・・旅の歴史と民俗』

大変興味深いフォーラムを聴きに行ってまいりました。

「旅の民俗」シリーズ出版記念フォーラムでした。
(旅の文化研究所編 現代書館)

1:基調講演 「宮本常一の旅学から」
神埼宣武さん(民俗学者・旅の文化研究所所長)

2:「津軽三味線ひきがたり」
二代目・高橋竹山さん

3:パネルディスカッション 「旅の民俗ー行商・芸能・観光」  
パネラー:岡村 隆さん(作家・探検家)、亀井好恵さん(成城大学民俗研究所研究員)、山本志乃さん(旅の文化研究所研究主幹)
コーディネーター:佐伯順子さん(同志社大学大学院教授)

「旅は憂いもの辛いもの」
「かわいい子には旅をさせよ」
「袖振りあうも他生の縁」  

人はなぜ旅をするのか?
人間にとって旅とは何なのか?
記録や体験者の記憶を収集し、社会変化などを実態的にとらえた、新たな「旅行史」・・・とあります。

第一巻 生きる


第二巻 寿ぐ(ことほぐ)


第三巻 楽しむ


読み応えのある本です。

"人に逢う"・・・仕事であろうがなかろうが、私はこれがとても好き。いったいいままで何千人の方、何万人の方々とお逢いしてきたでしょう。お逢いした人から多くのことを教えられ、そこからまた、人の暮らしの深遠をたずね、好奇心は際限なく募るばかりです。

それもこれも根っこはひとつ。
宮本常一(1907-1981)の一冊の本に出会ったからだと思います。

忘れられた日本人

中学生の時に図書館で手にし、「スゴイ人がいる!」と夢中で読んだ本でした。民俗学者で、農村指導者であり自分の足で地球を4周するほどの行程をヅック靴とこうもり傘をリュックに引っかけ、半世紀にわたり訪ねた村々は3000以上。日本の僻地離島を隅々まで歩き、離島振興に情熱を注いだ人。これが、私の最初の情報でした。

この日のそれぞれの方のお話は大変興味深いものでした。二代目高橋竹山さんの津軽三味線。先代はまだ"門付(かどつけ)"をしながら盲目の身を全国行脚されておられ、後に二代目と一緒にニューヨークやパリでの公演も大成功でした。目をつぶりながら音色を聴いていると日本の風景が浮かんできます。

神崎先生の「宮本常一の旅学から」も勉強になりました。

〇 旅に出なさい そして、タスキを繋ぎながらそのタスキを若い人に繋いでいく。その場所に行ったら高いところに上ること。などなど。

先にもお話いたしましたが、私は仕事がら出会う人も多く、出会った方から多くの心もいただきもしました。実際、学校というのは社会のいたるところにあり、田んぼで作業する腰の曲がったおじいちゃんに日本の農業の絶望を昔聞いたことがあります。海辺で網をつくろうおばあさんに、港町の歴史を聞き、山また山の奥の木地師の古老に山の掟を学びました。

日本のいたるところに師がいる。私の旅はそういう無名の師に出会う旅だったようにも思います。私に話してくれたことを折りにふれ思いだします。

海外からたくさんの観光客の方々が日本にお越しくださいます。かつての旅と現在の旅は大きく変化しています。かれらが求めているほんとうの『日本』の旅とは何んなのでしょうか。

私の好きな岩手県遠野。柳田国男の遠野物語の世界は、ないと思えばなく、あると思えばあるのです。地方の至るところで、良き文化を必死で守っている人たちがいます。

宮本常一が歩いたように、私も一人でポツポツと歩きたくなりました。そう誰も行かない寒い寒い季節に行けば、もう遠野はすっかり民話の宇宙。

この日は一日、フォーラムで旅をしておりました。

投稿者: Mie Hama 日時: 08:00 | | コメント (0) | トラックバック (0)